「聖書の正しい読了観」①~㉚

★「地理的にみると〜」 聖書の世界をみると、広大な地域にわたった世界が現われています。 原人・アダムとエバが置かれた、ピソン、ギホン、ヒデケル、ユフラテの四つの大河に囲まれた一大緑地である楽園に始まり、両河川地方のバビロニヤから西方のカナン地方に及び、そこからエジプトに至って再度途中の砂漠を経て、カナンに至っています。 (注:この四つの河川については、ピソン川、ギホン川とは諸説あり、正確な位置や現実の川との同定は困難であるようであるが、ピソン川については、ナイル川、ガンジス川、アラビヤ湾、ペルシャ湾、パラコットス運河としている説等があり、ギホン川については、ナイル川とする説がある。また、乾燥して現在は存在していない涸れ川であるという説もある。ーー国立国会図書館) このカナンを中心として選民(イスラエル・ユダヤ)の生活が営まれましたが、それはその周辺の両河川地方、ナイル地方、小アジア地方と常に関係をもっていました。 この選民のすべての外交的、政治的、軍事的関係は、このカナンの地が上流の三地方との交通貿易の要衝に当たっていた地理的な「橋」であったためです。 しかもこの選民が両河川間、ナイル川畔または小アジア地方に興亡した諸帝国のように、国家的に大きくなれなかったのは、このカナンの地が地理的に限界づけられてきわめて狭かったためです。 選民から教会へと聖書の主体が代わると、福音の世界的使命を果たすために、その地理的世界は拡大されて、 「聖霊があなたがたの上に臨ま…

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